
歌詞サイトでコピーできない理由とは?著作権と技術的な仕組みを分かりやすく解説

歌詞はアーティストや作詞家が作った「作品」です。この作品は「著作権」という法律で守られています。
著作権があるものは、許可なくコピーや再配布をしてしまうと法律違反になってしまいます。歌詞サイトでは、このルールを守るために、コピー機能を制限していることが多いのです。
技術的な制限
歌詞サイトには、簡単にコピーされないようにするための技術が使われています。
- テキスト選択を無効化:マウスで文字を選ぼうとしても反応しないようにする技術。
- スクリーンショットの制限:一部のスマホやアプリでは、画面を撮影しようとすると警告が出ることがあります。
- 画像形式で表示:歌詞を「文字」ではなく「画像」として表示することで、コピーができないようにする方法。
こうした技術は、「この歌詞を作った人の権利を守る」という目的で使われています。
歌詞をコピーしたい理由と気をつけるべき著作権ルールとは?

それでも多くの人が歌詞サイトの歌詞をコピーしたい理由は、こんなことが考えられます。
- 歌詞を覚えたい:練習やカラオケで使うために、歌詞をノートやスマホに保存したい。
- 感動したフレーズをシェアしたい:SNSや友達にお気に入りの部分を共有したい。
- 翻訳や勉強に使いたい:外国語の歌詞を学ぶためにコピーしたい。
こうした使い方は、個人的に楽しむ目的であれば問題ない場合もありますが、著作権に気をつける必要があります。
歌詞をコピーするときに知っておきたい3つのルール
初心者の方でも簡単に理解できるルールを挙げると
- 個人利用なら基本OK:歌詞をコピーして、自分だけで使う(練習用や覚えるため)場合は、多くの場合問題ありません。
- インターネットでの公開はNG:歌詞をそのままSNSやブログに載せるのは、著作権侵害になることがあります。これを防ぐために、歌詞サイトはコピーを制限していることが多いです。
- 引用のルールを守る:歌詞の一部を使いたい場合は、引用符(「」)で囲んで出典を明記すれば、許されることがあります。ただし、全文を載せるのはNGです。
歌詞サイトの歌詞を簡単にコピーする2つの方法

JavaScriptを無効にする
歌詞サイトで歌詞がコピーできないのは、JavaScriptで右クリックやドラッグを無効化しているからです。
このケースでは、ブラウザの設定を変更して「 JavaScript を無効にする」ことで歌詞をコピーできるようになります。
Google Chrome の場合
設定 → プライバシーとセキュリティ → サイトの設定 → JavaScript
デフォルトの動作の設定で「サイトに JavaScript の使用を許可しない」をクリックするとJavaScriptを無効にですることがきます。

JavaScriptを無効のままにするとブラウザの操作に影響しますので、歌詞をコピーした後は、「サイトが JavaScript を使用できるようにする」にチェックを入れてください。
Windows OneNoteを使う

もう一つの方法としては、Windows OneNoteなどのワープロソフトを使ってコピーする方法です。
コピーの方法は、歌詞の上部にあるテキストから歌詞の下部にあるテキストまでをドラッグ&コピーして、OneNoteにペーストします。
歌詞サイトのスクリーンショット

歌詞の上部にあるテキストから歌詞の下部にあるテキストまでをドラッグして、OneNoteにコピー&ペースト。
※ 歌詞の部分は反転しませんが、データはクリップボードにコピーされています。
OneNoteのスクリーンショット

OneNoteにペーストすると、歌詞サイトで選択できなかった歌詞の部分も含めてペーストできます。ここからもう一度、歌詞の部分だけをコピー&ペーストすると完成です。
歌詞の部分だけコピー&ペーストする

完成した歌詞のスクリーンショットです。
歌詞の著作権を守るために知っておきたいルールと利用方法

歌詞の著作権はいつまで有効?
- 歌詞を書いたアーティストやアーティストを管理している会社に著作権があります。
- 著作者が個人の場合、日本、アメリカ、EUなどの国では、作者の死後70年まで有効です。
- 他の国では、死後50年や100年という異なる基準が適用される場合があります。
歌詞の無断転載はNG!
- ウェブサイトやSNSに歌詞を全文掲載する場合は、権利者の許可を得る必要があります。
歌詞を引用するときに守るべき3つのルール
- 歌詞の一部を使用したい場合は、『引用』としてルールを守る必要があります。次の条件を満たすことで、安心して利用できます。
使用目的が非営利であること
- 歌詞の引用は、商業目的ではなく、学習、研究、評論、レビューなどの非営利の目的で使う場合に認められることが多いです。
- 好きな歌の一節をブログで紹介しながら、自分の感想を書く。学校のレポートで歌詞を一部引用して分析する。
必要最低限の範囲にとどめること
- 歌詞の一部だけを引用し、全体の歌詞の多くをコピーしないことが重要です。必要以上に長い引用は、著作権侵害とみなされる可能性があります。
- サビの一行だけや印象的なフレーズだけを使う。曲全体ではなく、テーマに関連する一部だけを取り上げる。
出典を明記すること
- 歌詞がどの楽曲から引用されたのかを必ず明記します。これは引用の基本ルールであり、著作権者への敬意を示すことにもなります。
- 曲名、アーティスト名、アルバム名を記載する。「〇〇(曲名) by △△(アーティスト名)」のように簡潔に書く。
収益化コンテンツで使用する際に必要な許可手続きとは?

- 収益化されたコンテンツ(ブログやYouTube動画など)で歌詞を使用する場合、著作権管理団体への許可申請が必要です。歌詞は著作権で保護されているため、収益を得る目的で無断で使用すると法律違反となる可能性があります。
著作権管理団体とは?
- JASRAC(日本)やASCAP(アメリカ)などの著作権管理団体は、アーティストや作詞家の著作権を管理しています。これらの団体に許可を申請し、使用料を支払うことで合法的に歌詞を使用できます。
許可が必要な具体例
- ブログで収益を得ながら歌詞を引用・掲載する場合。
- YouTube動画で楽曲を使い、広告収益を得る場合。
- 歌詞を使った有料コンテンツ(電子書籍や講座など)を販売する場合。
個人的な利用は基本的にOK
- 歌詞は音楽を楽しむための大切な要素ですが、著作権で保護されているため、利用には注意が必要です。ただし、個人的な範囲での利用であれば、基本的に問題はありません。
個人利用の例
- 歌詞をノートに書き写す:歌詞を覚えたいときや、歌の練習に使う場合。
- 自宅で歌詞を参照する:カラオケや楽器の練習で歌詞を使う。
- 歌詞を学ぶ:外国語の歌詞を翻訳して言語学習に役立てる。
こうした個人だけが利用する範囲では、著作権的に問題になることはほとんどありません。
注意が必要な場合
- 個人的な利用を超えて他人と共有する場合は、注意が必要です。
SNSに歌詞をそのまま投稿する
- 歌詞の全文をインターネット上に公開すると、著作権侵害に該当する可能性があります。
友人や家族にコピーを配布する
- 歌詞を印刷したりコピーして共有する行為も、著作権違反となる場合があります。
著作権が切れた後(パブリックドメイン)
- 著作権が切れた作品は「パブリックドメイン」となり、誰でも自由に利用できます。ただし、翻訳や編曲など、新たな著作権が付与された場合は、その新たな著作物に対して別途権利が発生する場合があります。
ルールを守りながら歌詞を楽しむことで、音楽の魅力を最大限味わうことができます。著作権を尊重しつつ、安心して音楽の世界を広げてください!
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